感性の磨き方
人間の磨ける力の中で、
「感性」
は特殊だと思ってる。
ここでいう感性とは、
「こういうときに人はどう思うか」
を感じることができる能力のこと。
これって、
持ってる人と持っていない人に大きく分かれる。
そして、
教える仕事を15年やっていて思うことは、
この感性を人に教えることはとても難しいということだ。
「こうすると人はこう考えて、こういう感情が生まれる」
という話をして、
すんなり納得する人と、
「ん?どういうこと?」とイメージが沸かない人に分かれる。
すんなり納得してくれる人の方がこちらが伝えたいことが伝わりやすく、これがチームメンバーや部下であればコミュニケーションが円滑に進みやすい。
その方が相手の成長も早いし、信頼関係も強くなりやすい。
で、
この感性はあった方が確実に良いのだけど、どうやったら磨くことができるのか。
それは、
「どれだけ色んな性格の人と出会い、コミュニケーションを取ってきたか」
だと思ってる。
ずっと自分に合う人とだけコミュニケーションを取ってきた人は、
居心地は良いと思う。
でも、
そういう人は、人が持つ考え方や感じ方、そこから生まれる行動のパターンの引き出しが圧倒的に少ない。
だって、
自分と合わない人の考え方に触れることも、そういう人の言動によって自分はどういった感情が生まれたか、という経験もないからだ。
たしかに、
短い人生、自分と合う人といる時間が長い方が幸せだ。
しかし、
特に20代前半頃までは、自分と合う人、合わない人どちらともコミュニケーションを取ってほしい。
そうすることで感性が磨かれ、多くの人の考えや感情を理解することができ、人間関係を作るために必須の能力になる。
それだけでなく、これもとても重要だが、
本当に自分と合う人、合わない人がわかるようになる。
それまでの人生、
10人の人とコミュニケーションを取ってきた人と、100人の人とコミュニケーションを取ってきた人では、その力のつき方は大きく変わる。
色んな人とコミュニケーションを取らなければ、それに気付かないまま時間が過ぎていく。
そして、
20代後半からは本当に自分に合う人といられる時間を増やしてほしい。
それが幸せだから。
でもそれには、
感性は十分要件ではないが、必要条件だ。