心と羅針盤

子どもへの教育力、リーダー・カウンセラーとしての対人援助力を磨きたい方に向けて発信しています。16年間で700人以上の子どもと親に対する学習アドバイス・不登校や人間関係等のカウンセリングを実施。個別指導の学習塾マネージャーが書く「教育」と「コミュニケーション」のブログ。

二重見当識

相手の悩みを聞くとき、

 

相手のマイナスの感情や、考えに共感することは大切。

 

共感がなければ、相手は受け入れてもらえている感覚を持てず、悩みを気持ちよく話せない。

 

ただ、

 

これだけだと話を聞いているこちら側の感情や考えもマイナスになり、2人ともが折れてしまう。

 

だから、

 

二重見当識を持つことが大切になる。

 

相手の相談に乗る際の二重見当識とは、

 

一方で相手に共感する自分を持ち、もう一方に冷静に相手のことを捉えている自分を持つこと。

 

対人援助として話を聞く際、

 

この技術がないと相手にそこから抜けてもらう援助ができない。

 

※仮にAとBという自分を二重見当識として持つ場合

 

クライアント:いつも上司が私だけ叱るんだ。もうほんと意味わからない。

 

A:「そうだよね。それは辛いことだよね。」

と、Aの意識では心の中でクライアントに共感し、

 

B:「なんでいつもこの人だけを叱るんだろう?なにかきっかけがあったのか?なんのため?」

と、Bの意識では心の中で冷静に分析をし、必要があれば助言をして改善に向かわせる。

 

二重見当識を持てるかが、対人援助として話を聞く際に必要なこと。

 

どちらかだけでは改善に向かわない。

指示命令は悪いこと?

相手と円滑なコミュニケーションを行うために、

 

対等な関係=横の関係(人の価値に上下はない)を築くことは大切。

 

親と子どもでも

 

先生と生徒でも、

 

上司と部下でも、

 

どの関係でも同じ。

 

だけど、

 

会社や組織においては、それだけでは成り立たない。

 

上司と部下は対等だが、平等(持ってる権利が同じ)ではない。

 

上司は部下よりも責任の範囲が広い。そのために権利があり、権利があることが平等。

 

会社や組織という目的を追求する共同体において、その共同体を存続させるために指示系統は絶対に必要。

 

最近、コミュニケーションで

 

「指示命令はいけない」

 

という話をよく聞くけど、

 

ここのところを知っておかないと、会社や組織の目的は達成されない。

 

対等のコミュニケーションはもちろん大切。

 

でも、

 

指示命令も大切。これは必要な役割分担。

 

使い所と伝え方(偉そうに伝えなくても、工夫して伝える)が大切だね。

やれることからやっていく

お金がたまったら、

 

成長したら、

 

悲しみがなくなったら、

 

うん。

 

それ待ってたら、いつまでもできない。

 

そういう人は、

 

お金がたまっても、

 

成長しても、

 

悲しみがなくなっても、

 

別のいいわけ探すから。

 

こわいけどさ、

 

はよやろ。

 

おれもやる。

目標の効果

◯◯になりたい!

 

◯◯がほしい!

 

毎日モチベーションを持って生活するためには、目標があった方がいいことはよく言われる。

 

ここで知っておきたいのは、

 

目標は達成することよりも、それを追ってる時の方が重要ということ。

 

達成を目指して努力と工夫を繰り返す中で、力と経験が身について成長する。

 

だから、

 

始める前の自分を振り返って見てみれば、成長している自分に気づく。

 

これが、目標の効果。

 

花が咲いたあと枯れていくのと同じで、目標は達成した瞬間は達成感があるけど、時間が経てばそれも消えていく。

 

もちろん、

 

目標を達成できるに越したことはない。

 

でも、

 

達成できたら、また新しい目標を作ってそれを追う。

 

その繰り返し。

 

目標を作ると、それを達成してない自分に劣等感を感じるって人に伝えたいことがあって、

 

目標って頭の中にしかないもの。つまり架空のもの。

 

今この瞬間存在する自分と、

 

頭の中にいる自分、

 

どっちが大切?

 

今この瞬間の自分だよね。

 

だから、達成してない自分を責めないでほしい。

 

目標は道具であって、

 

決して今この瞬間の自分よりも大切なものではない。

現在の心の状態が過去と未来の受け止め方を変える

現在の心の状態がマイナスだと、

 

「今こんな状態なのは過去あんなことがあったからだ」

 

「今こんな状態だから未来も期待できないな」

 

ってマイナスに捉えてしまう。

 

プラスに考えられるようにするには、

 

「今」の心の状態をプラスにすることが最優先。

 

今が良くなれば、

 

「あれがあったから今がある!」

 

「今調子いいから未来も大丈夫!」

 

って、プラスに受け止めることができる。

 

だから、

 

今の環境、今周りにいる人、今の自分に喜びと感謝の気持ちを持つこと。

 

今あるものに幸せを感じること。

 

未来は今この瞬間の連続だから、

 

今の心の状態を良くしなければ、ずっとそのまま。

 

それでいい?

その先を見せる

めーーーっちゃ大切なこと、

 

それをしたらどうなるか?

 

そのまま続けたらどうなるか?

 

それを考えてもらうこと、体験してもらうこと。

 

アドラー心理学だと

 

「結末の体験」。

 

子どもに対してでも部下に対してでも、

 

これを考えずに進むのは、地図を持たずに旅をすることと同じだし、

 

その上でやってもらうんだったら、結末は本人に体験してもらう。

 

失敗するのは可愛そうだからってやめさせるとか、

 

失敗したって、親や上司がその結末から全部反省点を考えて叱ったりするのも全然違う。

 

親や上司は、

 

その子や部下が結末を想像できるように問いかけ、

 

その上でどうするか、

 

失敗したら次はどうしたら成功するか、

 

取り返しのつかない失敗だけは避けられるように、一緒に考えることが必要。

 

滑り台から落ちる経験をしとかないと、

 

「あー、このくらいの高さならこれくらい痛いんだ」

 

ってのがわからない。

 

そんな風に育つと、

 

落ちたら大怪我する高さから落ちるよ。

少数派に合わせることも大切だけど

当たり前だけど、人は一人ひとり育った環境と経験した出来事が違うから、性格は十人十色。

 

仕事において(仕事じゃなくても)その人の個性を理解し、それにあった接し方やサービスをすることはとても大切。

 

けど、

 

そこにある落とし穴には気を付けた方がいい。

 

自分の周りに10人いたとして、その中の1人がこちらの今のやり方について否定的だとする。

 

そこで、

 

「あ、そっか。このままじゃいけないんだ。変わろう。」

 

って思って、即座に行動を変えると、その他9人にとっては望ましくない方向に変わる可能性があるということ。

 

もちろん、

 

少数派の意見が多数派より建設的なことは多々ある。

 

大切なのは、

 

もらった意見は受け止め、分析したうえで、どうするかを決めること。

 

自分にとって誰が、どんな価値観が大切なのかを確認して、9人のファンを失わないようにすること。

 

この視点は常に持っておきたい。