心と羅針盤

子どもへの教育力、リーダー・カウンセラーとしての対人援助力を磨きたい方に向けて発信しています。16年間で700人以上の子どもと親に対する学習アドバイス・不登校や人間関係等のカウンセリングを実施。個別指導の学習塾マネージャーが書く「教育」と「コミュニケーション」のブログ。

自尊心とは

私たちが勇気を持って前に進むためには、自尊心が必要だ。

 

じゃあ、自尊心とは何か。

 

それは、「私はすごい」と思うことでなく、「私には能力がある」と感じられることだ。

 

「私はすごい」と思うと傲慢になり、「すごい私、そうでないあなた」というような相手との比較も生まれる。

 

これでは相手を尊敬することが難しくなるし、尊敬ができなければそこに良い人間関係は生まれない。

 

だから、

 

「私には能力がある」と感じることだ。

 

例えば、

 

話をする能力、話を聞く能力、ユーモアの能力、パソコンを使う能力、数学ができる能力、英語を話せる能力、

 

どれも、身についていれば自尊心につながり、勇気を持って前に進むことができる。

 

「私はすごい」と思うこととの違いは、こう感じたとしても傲慢にならないことだ。

 

なぜなら、

 

すごいのは私の能力(私の一部)であり、私の全体ではないから。

 

話をする能力があったとしても、それで私の全体が相手の全体より優れているわけではない。

 

相手を見下すことがなくなるため、良い人間関係を作ることができる。

 

この考えを持てると、相手を全体として評価するのでなく、相手の能力にも注目するようになる。

 

あの人はうまく話をする能力は少ないが、相手の話を聞く能力に長けている、というように。

 

この「能力ベースで」考えることには、他にもメリットがある。

 

それは、

 

相手が自分が持っている能力よりも高い能力を持っていた場合でも、自分に能力があるという事実は変わらないということだ。

 

自分よりユーモアを持っている相手がいたとしても、自分にユーモアがないということにはならないし、

 

自分が相手よりパソコンの能力があったとしても、相手にパソコンの能力がないということにはならない。

 

つまり、相手との比較が生まれたとしても、その能力は揺らがない。

 

さらに、

 

「私は〇〇が得意だから、ここは任せて!」

「〇〇はあの人が得意だから、お願いしよう!」

 

といったように、能力を感じていれば人それぞれの「出番」も生まれる。

 

これにより「居場所」ができ、居場所ができることで、人は心の健康を保って過ごすことができる、

 

「私には能力がある」、これが自尊心だ。